(彷徨い歩いても なお)

 ーー 灯火 ーー
命を燃やす処がなければ
燃えることもない
命を絶やす処がなければ
絶やすこともない

 

命の所在がなんであれ
この命に加える処に
甦える 情念世界


絶やすことも 生であり
燃やすことも また生であれば

この命 絶やしたところで
無に帰するわけもなく


一つに
灯火の あらわれし先の命
形を 異にしたまでのこと

 

命を燃やしても なお
命を絶やしても なお
情念のみが 彷徨い
灯火の もてあそばれかたを
学んでは

 

人 という 文字に
なぞらえて みる